Intrapreneur Marketing Note

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前向きに考え続けるように自分自身(OS)をアップデートしておくこと

30代になる前に、本気で内面のアップデートを済ませるべき

30代が近づき、自分が担当する業務や役割が大きくなると、協働をお願いする相手も増える。今までだったら、協働相手は同僚だけだったり、上司が他部署の調整に回ってくれていたかもしれない。

けれども、立場が上がれば、話す相手は、年上だったり年下だったり、自分より上の役職者だったり、チームスタッフだったりと様々になっていく。そんなとき、一番大事なのは、ポジティブなメッセージを発する人でい続けることだと思う。少なくとも、ネガティブな発言ばかりの人とは一緒に働く人が減って行く。

ところが、日常的に、できないことが多く発生すると、人の気持ちはどんどん後ろ向きで保守的になって行きがちだ。人は、元来、環境に影響されやすい生き物なのだ。

常にモノゴトを前向きに捉えることの重要性

ポジティブな人のところには、常に前向きなパワーやアイデア(提案)が集まる。それは、その人にパワーやアイデアを持ち寄ることで、実現される可能性が高いと周囲の目に映っているからだと思う。だから、小さな力も大きな力になりやすい。

その渦の中心に自分がいるためには、ポジティブな人になりきるしかないのだ。

一つ目は、「思考」。
過去ではなく未来を見据えておく必要がある。
例えば、物事の捉え方は、言い方を変えれば全然景色も雰囲気も変わる。 

 【分かりやすい思考ロジックの違い】

  • シェアは30%しかないと捉えるか、すでに30%を保持できたと考えるか
  • 計画通りに営業が進んでいない可能性があると捉えるか、一部エリアでは営業が既に立ち上がりつつあると考えるか
  • あなた(you)のやり方には問題があると指摘するか、われわれ(we)のやり方には改善余地がまだまだあると考えるか
  • 過去の失敗原因の追求に時間を掛けすぎるのか、失敗の結果を元にした解決案のトライアルに時間を掛けるのか などである。

意外と、プレイヤーとして成功してきた人ほど、この思考に切り替えできないケースは多いものだ。

完璧主義による自滅を防ぐ方法 | HBR.ORG翻訳マネジメント記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

逆に、Alibabaの創業者、ジャック・マーのVideoを見ると、前向きに捉え動き続けることの重要さが良く分かる気がする。彼は、とにかく自分の周りからネガティブなオーラーを発する人々との接触を避けるようにしているようだ。ネガティブなものをポジティブに変わるようにモチベートするよりも、ポジティブなものに働きかける方がよっぽど精神衛生上も良いことを彼は知っているのだ。

 

二つ目は、言動。

自分自身に毎日言い聞かせ、暗示に掛けるくらいの勢いで物事をポジティブに捉え発言する癖をつけないといけない。これは口頭でもメールやチャットなどの文面でも同じだ。本当に些細な表現の仕方によって、自分自身も伝えられた周囲のスタッフも影響を受けるので、とにかく言動には気を遣ったほうが良い。

人間関係でしくじる人に共通していた「残念な言葉の選び方」 | ニュース3面鏡 | ダイヤモンド・オンライン

 TOHOシネマズの前身を創業された、山本マーク氏の著書(ポップコーンはいかがですか?)の中に、事業家に必要なのは「99%の冷静さと1%の情熱」といった話がある。

リーダーやマネージャーは、ファクトの基づく判断や、論理的な思考を重視しなければならないのだが、部下や周囲に対しては、必要に応じて「理」だけで押し通してはならない部分があることを肝に銘じなければならない。

むしろ、自分自身を前向きなスタンスにアップデートしておくことで、その発言によって、エモーショナルな印象を持たせて、周囲には「情」を感じさせるくらいがちょうど良いのだろう。

ネガティブな思考と言動をする悲観スタッフの活用

自分自身がポジティブになったとしても、組織で働く以上、ネガティブ思考の人と仕事をしなければならないことは多々ある。ネガティブ思考のスタッフはどのように生かすべきなのか?それは、ポジティブ思考が、現実回避思考になっていないかをチェックする役割だと思う。

名著、失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)にもあるように、「現実を直視せず、正しい情報が組織全体に伝達されず悲劇を拡大する」ことは事業運営において避けなければならない。特に、ファクトに基づいてポジティブに捉えることと、ファクトを自分の都合に良いように解釈し、周囲に嘘の情報を流すことは同じではないので、注意が必要なのだ。

意識的にやることも無意識的にやることも避けるためにも、悲観論者をあえてチームに残すのは有効な策になる。多様な考え方や捉え方が物事を成功に導く上では必要なのだ。とはいえ、悲観論者だらけでは、遅々として進まない恐れがあるので、割合をいかにコントロールできるかは、マネージャーの腕にかかっていると言える。 

 

とにかく、人の物事の捉え方は、1日で変えられるものではない。トレーニングの期間が必要なので、20代のうちに自己暗示をかける勢いで取り組む方が、プラスの恩恵に預かれるようになる。